症状ごとの治療法・治療例

腰痛(認知行動療法)

 認知行動療法ってご存知ですか?少し前にNHKスペシャルでも特集を組んでやっていましたが、最近の慢性腰痛治療のトピックです。 

 腰痛というと、ごく一般的な病気(?)で皆さんも一度は経験されたことがあると思います。ただ腰痛の原因、治療となると実はかなり厄介なのです。まず腰痛のみ(下肢には症状がない)の場合その原因がはっきりわかるのはわずか15%程度、裏を返せば腰痛の8割以上は原因不明ということになります。また心理的要因が、腰痛の慢性化ばかりか発症にも関与しているとも言われています(極端に言うと気持ちが滅入ると腰が痛くなる!)。となると必然的に治療を的確に行うことが難しい、というわけです。 
 
 幸い多くの腰痛は1~2週間で治りますし、腰痛があったとしても日常生活や仕事にはそれほど影響がない、もしくはうまく付き合っている人がほとんどだと思います。 
 
 問題は腰痛が慢性化し、日常生活、社会活動などが正常に行えなくなった場合です。例えば、腰痛があって動くと痛くなるので、“動くことは腰痛に良くない、悪化させる”と思い込んでしまいます。すると仕事を休んで家で安静にしている。それが長期になると筋力が落ちて動き始めた時の腰痛がさらにひどくなる。そしてさらに安静にして、仕事を休み続ける。という悪循環になってしまいます。 

 この悪循環を断ち切る方法の一つが認知行動療法なのです。認知行動療法の第一歩はまず“多くの腰痛は動いていたほうが早く良くなる"と知る(認知する)ことです。すると多少痛くても日常生活、仕事を続けます(行動)。その結果腰痛が早く改善する、というわけです。そんなうまい話が、と思われるかもしれませんが、多くの人はこれを経験的にわかっていて無意識に行っている(行わざるを得ない)わけです。 

 ただここで大切なのは腰痛が動けないほどの強いものであったり長引く場合は、まず病院の整形外科を受診して診断(“原因がはっきりしない"というのも一つの診断)をつけてもらうことです。中には化膿性脊椎炎や椎体骨折などといった入院治療を必要とするものや、内科的疾患によるものがあったりするからです 。

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